電話応対は顧客との関係性を左右する重要な業務のひとつであり、常に丁寧な対応が求められる業務です。しかし、電話対応が多くなると、他の業務やビジネスに充てる時間が短くなってしまうことがあります。
とくに電話対応のスタッフが少ない企業の場合は、かかってくる電話の量が少し増えただけで業務が逼迫し、十分な顧客対応ができないといったケースも想定できます。
上記のような問題には、電話代行サービスを導入することで対応できますが、「電話代行サービスはどのように対応してくれるのか」「どのようなメリットがあるのか」「電話代行サービスを使ってみたいが、使いにくさやデメリットはないか」と思う方も多いでしょう。
本記事では、電話代行サービスの概要やその仕組み、導入するメリット・デメリットを解説します。
Contents
電話代行サービスとは
電話代行サービスとは、電話の一次対応を代わりに担当してくれるサービスであり、各業種で代行業者が相手の連絡先や名前、要件などの取り次ぎをしてくれることが特徴です。
会社にかかってきた電話は基本的に従業員が対応しますが、会議中に電話がかかってきた場合は電話に出られず、集中して取り組む必要のある作業中に電話がかかると作業効率の低下を招きます。
留守電にして後で折り返し電話をかけることも可能ですが、留守番電話で対応できない要件の場合はそれでも十分ではなく、電話対応を後回しにすることで会社の信頼性が低下することも考えられます。
電話代行サービスは電話対応を外部に依頼することで、従業員が自社の業務に集中できる環境を作ります。迅速な応対によって会社の信頼性を低下させず、重要性の高い電話は担当者につないでくれるため、問い合わせや商談などを逃してしまう心配もありません。
電話代行サービスを導入し、活用することで、自社業務への注力と素早い応対の両方を実現できるのです。
電話代行サービスの仕組み
電話代行サービス(電話秘書)は、会社にかかってきた電話を代行業者(コールセンター)のオペレーターが受け取り、必要に応じて会社側に取り次ぐという仕組みで成り立っています。
会議や商談などの重要な用事が重なっていて電話に出られない場合でも、メールを使って要件を報告してくれるので、担当者は電話の内容を事前に把握した上で電話を取ることができます。
費用は契約プランによって異なりますが、月額費用で基本料金を支払うところもあるので、自社や業界に適したサービス内容を選ぶことが可能です。
電話代行サービスの種類
電話代行サービスには、オペレーターが電話の対応を行う代行サービスと、AI(人工知能)が人の代わりに一次対応を行うサービスがあります。
どちらもかかってきた相手の電話番号を通知してくれますが、サービスごとに違いがあります。各サービスの特徴について確認していきましょう。
対人による代行サービス
対人による代行サービスは、代行業者のオペレーターが電話の一次対応を行います。電話応対の専門業者がサービスを提供してくれるため、良質な対応ができるという特徴があります。
ただし、営業時間外にかかってきた電話の対応は難しく、オペレーターによって対応品質に差が生まれることがある点が問題です。
AIによる代行サービス
AIによる電話代行サービスでは、ボイスボットと呼ばれる自動音声応答サービスが電話の一次対応を行います。24時間365日、営業時間外の電話受付にも対応でき、人手を介していないので対応品質に差が生まれないという点が利点です。
ただし、対応できる範囲に限界があり、複雑な内容の問い合わせや複雑な内容の要件には対応できないこともあります。AIが音声を正確に認識できない場合は、誤った案内をする可能性があるため、トラブルが起こるリスクがあります。
電話代行サービスを利用する5つのメリット
電話代行サービスを利用することには、業務効率化の実現や従業員の電話応対に関する負担軽減、テレワーク時のスムーズな電話対応の実現などのメリットがあります。
以下、電話代行サービスを利用するメリットについて確認していきましょう。
業務効率化できる
電話代行サービスを利用することで、業務効率化が実現できます。会社への問い合わせや営業電話などの電話に対応する必要がなくなるため、本来注力すべき業務に集中することができ、業務の効率性をアップさせられるのです。
効率的に仕事を進められれば、営業時間内に業務を終わらせやすくなり、残業時間を減らすことにもつながるでしょう。
また、大事な要件の場合はすぐに取り次いでくれるので、会議や商談を中断して対応しなくても良いといった点もメリットです。
従業員の負担を軽減できる
電話代行サービスの利用によって、電話応対をする従業員の負担を軽減できます。
会社にかかってくる電話の中には、悪質なクレーム電話や勧誘電話なども含まれるケースがあり、対応する従業員には多大な負担がかかってしまうでしょう。
しかし、電話代行サービスを利用すれば業務負担の大きい電話対応を外部に一任できるので、自社の従業員の業務状況が改善されます。従業員の負担が軽くなれば、生産性向上や従業員の健康維持・改善につながるという点も利点です。
人件費を削減できる
電話代行サービスを利用することには、電話応対に必要な従業員の数が少なくて済むというメリットもあります。
電話応対に必要な人材の確保・教育には多大な予算と時間がかかり、採用後は彼らに給与を払い続けなければなりません。受電本数が多い会社の場合はその分、電話対応に多くの人手が割かれるという弊害が生じます。
しかし電話代行サービスを利用することで、人材確保や育成にかかるコストをかけることなく、良質な電話対応を実現できます。
人材の確保・育成にかけるコストに比べると、少ない価格で電話応対業務の質を向上できるという利点があるのです。
テレワークでもスムーズな電話対応ができる
電話代行サービスでは、従業員がテレワークで業務を進めている場合でもスムーズな電話対応ができます。
テレワークの場合は勤務地が自宅やシェアオフィスなど人によってさまざまなので、いつでも電話に出られるとは限りません。業務連絡は基本的にチャットツールで行うため、できれば文章で要件を確認したいという方もいるでしょう。
電話代行サービスは要件をメールで転送することができるため、テレワーク中も電話の取り次ぎをスムーズに行うことが可能で、重要な商談を逃す心配がありません。
多くの場合 24時間対応ができる
電話代行サービスには、休日や祝日を含め、24時間対応ができる業者も存在します。こういった業者に依頼すれば、受電を見逃してしまうことによる機会損失を防止することが可能です。
従業員が外出している場合でも対応してくれるため、チャンスを逃すことがなく、対応が終わった後にはメールでその旨を報告してくれるサービスもあるため安心できます。
電話代行サービスを利用するデメリット
電話代行サービスには数多くのメリットがある一方で、柔軟な対応が難しい、個人情報が漏洩するリスクがあるなどのデメリットも存在します。
以下、各デメリットについて詳しく確認しましょう。
柔軟な対応がしづらい
電話代行サービスは基本的に一次対応のみを代行します。会社を支える一員として電話業務をサポートしてくれますが、社員と同等の知識を持って業務に臨んでいるわけではないので、会社の商品やサービスの詳細に関する問い合わせには対応できません。
また、電話対応以外の業務を依頼することはできないため、一次対応以上の業務は自社の従業員に任せたほうが良いでしょう。
個人情報が漏洩する可能性がある
電話代行サービスを利用するためには、社外の業者に自社の情報を伝える必要があります。そのため、情報管理体制が万全ではない業者に依頼してしまうと、情報が外部に漏れてしまう可能性があります。
代行サービスを利用する場合は、各種の導入事例を踏まえ、情報管理体制が整っている業者を選びましょう。
AIの場合は不信感を抱かれる可能性がある
電話代行業者がAIによる応対をしている場合は、電話対応の声に人間味が感じられないことによって、顧客に違和感を抱かれる可能性があります。
機械音声による電話対応は一般的に広まっているものの、顧客が機械による応答だとわかった場合、まともな対応をしてもらえなかったりすぐに電話を切られたりすることが想定できます。
よって、事前に対人応対をする業者、AIによる自動音声で対応する業者のどちらを選ぶかを決めておきましょう。
電話代行サービス以外の選択肢
電話代行サービスを利用することには多くのメリットがある一方で、個人情報が漏洩するリスクがある、柔軟な対応が難しいといったデメリットも存在します。
こういったデメリットを解消し、自社の従業員の業務負担軽減や業務効率化を最短で実現するには、ボイスボットを用意し、それで一次対応を自動化するという方法が有効です。
株式会社NTTドコモの「AI電話サービス」は精度の高さが特徴であり、人の声に近い自然な音声で会話ができるため、顧客が違和感を覚えにくいという利点があります。情報収集能力も高く、会話相手の名前や質問内容なども正しく取り次ぐことが可能です。
ドコモが機能改善を行うので会話の精度を向上させることができ、各種外部システムとの連携で、より会社の実情に沿った業務効率化を実現できます。
まとめ
受電代行サービスは会社にかかってくる電話の一次対応を外部に代行してもらえるサービスです。
自社の従業員が電話の一次対応をしなくて済むため、業務負担の軽減や業務効率化が実現でき、本来注力すべき業務に充てる人的・時間的リソースを増やすことができます。
ただし、顧客からの問い合わせに詳細な回答を返すことはできず、情報管理ができていない依頼先を選んでしまえば情報漏洩が起こるリスクもあります。これらの問題を解決するには、受電対応の自動化が可能なボイスボットの導入がおすすめです。
NTTドコモの「AI電話サービス」は応対内容の設定を変更することができ、さらに業務効率化を実現できます。
受電業務の効率化や人件費の削減についてお悩みごとがある企業様は、以下から資料請求し、AI電話サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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